電動バランサーの特徴やメリットは?腰痛・省人化・重量物の搬送作業を改善!
「重いものを運ぶことが多くて腰が痛い」
「2人以上いないと大きい吊荷が運べない」
「片手で操作しながら位置決めするのが大変」
工場でよくあるこんな悩み。
その悩みを1台で解決できるとしたら、使ってみたいと思いませんか?
実はこれ、電動バランサーで解決できるんです!
今回は
- 電動バランサーの特徴や使用例
- 導入のメリットや注意点
について紹介します。
電動バランサーとは?
電動バランサーは
- 重量物を吊り上げてバランス状態に保ち
- 少ない力で移動や作業が行えるようサポートする
荷役助力装置です。
電動バランサーの特徴
電動バランサーは
- 人手での重量物の搬送
- 位置決め作業
- 慎重さを必要とする吊荷のハンドリング
- 精密なハンドリングを必要とする場面
などで役立ちます。
①吊荷を直接持って精密な昇降操作が可能
遠藤工業の電動バランサーは
- グリップを持っての昇降動作
- 両手で吊荷を持っての昇降動作
が可能です。 両手で吊荷を持って操作することで微妙な位置決めもスムーズにできます。 細かいインチングが不要で位置決め作業もカンタン!
②重量が変わっても再設定が不要
遠藤工業の電動バランサーはセンサーが荷重を感知して自動調整するので、
吊荷重量に影響を受けることなく作業者の動かしたい速度で操作することができます。
グリップ操作から吊荷を両手で持っての操作(バランス操作)への切り替えの際にボタン操作は必要ありません。 また吊荷の重量が変わる場合も再設定の必要はないのでラクですよ!
③吊荷を傷つけずにゆっくり接地
手作業に近い感覚で吊荷を動かせるので、
- こわれやすい
- 傷つきやすい
吊荷もゆっくり優しく接地させることができます。
④いろいろな形状の物を運べる
電動バランサーのフックに治具を取り付けることで、
- コンテナケース
- フィルムロール
- 袋状の材料
- エンジンのような精密機械など
- 傷つきやすい
様々な形状のものを運べます。
⑤クレーン運転資格が必要ない
工場内で重量物を吊り下げ移動させる方法として、天井クレーンを使う方法もあります。
0.5トン以上の荷重を扱う天井クレーンは「クレーン等安全規則」の適用を受けるため、 操作の為にはクレーン運転者の資格、玉掛作業の資格が必要となります。 (参考:労働安全衛生法クレーン等安全規則/厚生労働省)
遠藤工業の電動バランサーは0.5トン未満の巻上機のため、操作の為に クレーン運転、または玉掛けの業務資格の取得が必要ありません。
遠藤工業の電動バランサーは0.5トン未満の重量物の運搬に使われます。
特別な免許がいらないので誰でも使用できます。
使用する前に
- 取扱説明書をよく読み
- 正しい手順を守って
安全に使いましょう!
電動バランサーの使用例
ここでは電動バランサーの使用例の一部をご紹介します。
パレットから作業台への移送作業
原材料の袋や箱状のものなど、治具とくみあわせて様々なものの運搬をサポート。
「下から上に持ち上げる時にぎっくり腰になった」なんてこともありますよね。
腰に負担がかかる、高低差のある重量物の持ち上げ作業も電動バランサーならラクにできます。
部品の組み付け作業
車や機械装置など工場レーンでの組付け作業。
正確さとスピードが求められる現場ですよね。
電動バランサーは両手で持って位置決めできるので、
作業の流れを止めません。
重い部品も軽い力で動かせるので
- 作業負担を軽く
- 効率アップ
につながります!
加工機への固定、取り外し作業
「片手で吊荷を支えながらのインチングで位置決めするのが難しい」
ってことも多いですよね。
電動バランサーでは微妙な位置決めが可能。
金型の交換など、精密なハンドリングが必要な場面で活用できます。
導入の3つのメリット
ここでは電動バランサー導入の大きなメリットを3つ紹介します。
①従業員の腰痛の軽減
重量物を扱う現場では必ずと言っていいほど起こる従業員の腰痛問題。 「繰り返し作業で腰が痛くてツライ」 「なおったと思ったのに、またぎっくり腰になってしまった」 なんて事もよくありますよね。 電動バランサーは重い荷物を軽い力で搬送できるので、作業者の腰への負担を軽減します。
実は小さなことであれば「女性が働きやすい職場は男性の働きやすさにも繋がる」
— GearJiro (@gear_jiro) May 1, 2023
工場に女性→重い物持てない→人力はあきらめ機械を導入→腰痛のオッサンがいなくなる→みんなハッピー
というのはマジで経験すること.
最初「工場に女なんて」と言ってたオジサンがハツラツと働くようになる不思議 https://t.co/pB2BZAStmG
②作業の省人化
人がひとりで持てる重量は法律で決まっています。 規定を超える場合は2人以上で作業しなければなりません。
◆詳しい記事はこちら→【人力で持っていいのは何kgまで?より安全に運搬する方法ってある?】
複数人で作業しないといけない物も電動バランサーを使えば1人での作業が可能。 また、操作には特別な資格も必要ないので、誰でも作業できます。
1人の作業負担も軽くなるので
- 職場環境の改善
- 人手不足の解消
につながりますね。
③作業効率の向上
電動バランサーを導入することで、従来の作業よりずっとスムーズに!
電気制御による精密な昇降操作が可能なので、
- インチング操作なしで
- 微妙な位置決めも可能
になるので、作業者のストレスも減らせます!
導入時の注意点
便利なことが沢山ある電動バランサーですが、導入にはいくつか注意点があります
①電源が無いと使えない
電動バランサーは電気で動くので電源が無いと使えません。 屋外での使用もNGです。
※遠藤工業のサーボバランサーは三相200V/220V、もしくは、単相200Vの電源が必要です。
②使用環境に注意
※遠藤工業の電動バランサーは使用条件にあった場所で使う必要があります。
- 周囲温度 :0℃~+40℃(凍結しないこと)
- 周囲湿度:20%~85%RH(結露なきこと)
- 設置環境:爆発性雰囲気でないこと。引火性ガス、腐食性ガスがないこと。
- 屋内で直射日光があたらないこと。
- 高熱を発する機械や設備の側にないこと。
- 水・油・研削液・オイルミスト・鉄粉・切粉などがかからない場所。
- 風通しが良く、湿気・ゴミ・埃が少ない場所。
- 可燃物が近くにないこと。
- 振動がない場所。
※設置環境の良否は、装置の寿命に大きく影響しますので、上記条件に合った場所を選んで設置して下さい。
③設置には吊り下げる支持部材が必要
電動バランサーの設置には天井クレーンなどを吊り下げる支持部材が必要です。
※遠藤工業では
- アルミレールを採用したレールシステム
- 床固定ポスト型ジブクレーン
をご用意しています。
お気軽にご相談ください!
気になる安全性は?
機械を導入するには安全性も気になりますよね。 ここではよく質問される質問にお答えします。
急に電気が止まっても大丈夫?
停電などで急に電気が止まった場合には、 吊荷の位置を保持する自動ブレーキが作動します。 吊荷が急に落下するようなことはないのでご安心ください!
作業者の安全は?
遠藤工業の電動バランサーはグリップ部のスイッチを操作することで吊荷の昇降や移動が可能です。
- 操作がカンタン!
- 1つの作業に集中できる
- 両手で持つので安定する
ので、安全に作業できます。
使用するときは
- 説明書をよく読み
- 正しい手順を守って
作業してくださいね!
おすすめの電動バランサー
遠藤工業では様々なバランサーを販売しています。
◆サーボバランサー
最大吊り上げ容量が300kgの電動バランサーです。
吊荷を触っての操作とグリップ操作でスムーズな運搬が可能。
吊荷の位置を精密に調整できるので、
- 組付け作業
- 慎重に扱う必要がある重量物の運搬
などに最適です。
その他の種類のおすすめバランサー
電動バランサー以外のおすすめのバランサーを紹介します。
①エアバランサー
電気を一切使わず、圧縮空気を駆動源としたバランサーです。
オプションの制御モジュールを取り付けることで、
- バランサーの機能や
- ホイストの機能
を使用することができます。
②電空バランサー
エア駆動と電子制御を組み合わせた電空バランサー。
- 重量物が変化しても、電子制御で重さを感知
- スイッチなしでグリップ操作から吊荷操作へのスムーズな切り換え
で滑らかで自然な操作感が特徴です。 複数の異なる重量の吊荷の搬送にも1台で柔軟に対応できますよ!
まとめ
電動バランサーは
- 電気の力で重量物をバランス状態に保持し
- 少ない力で移動や作業が行えるようにサポートする
荷役助力装置です。
- 人手での重量物の搬送
- 位置決め作業
- 慎重さを必要とする吊荷のハンドリング
- 精密なハンドリングを必要とする場面
などで役立ちます。
電動バランサーを導入することで
- 従業員の腰痛の軽減
- 作業の省人化
- 作業効率のアップ
が期待できます。
気になった方はぜひ、導入を検討してみてくださいね。