【切粉破砕機のメリット】切粉処理で生産性向上と環境保護を両立!最新の事例からFAQまで


切粉処理ってどうなんだろう?」
「機外チップコンベヤの異常停止が多い」
そんな疑問や切粉処理に関するコストやスペース、環境負荷に悩んでいませんか?
そんなあなたに、効率的かつ環境に優しい方法をご紹介します

切粉破砕機や圧縮機を活用することで
・コスト削減
・環境負荷低減
・作業環境の改善
すべてを実現できるんです!

さっそく、その仕組みとメリットを詳しく見ていきましょう。

切粉破砕機とは?

切粉破砕機とは機械加工現場で発生する
・鉄
・アルミ
・銅
・チタン
などの 切粉を破砕する機械です。

これを使うと、切粉大幅に減らすことができて、とても便利なんです!

【主な流れと特徴】
1.切粉破砕機を工作機械の機外チップコンベヤの排出口に設置して使用
2.切粉は排出口から破砕機内に落下し破砕
3.切粉が破砕機で細かく破砕されることで、全体の体積が減る

この他にも
・設置環境や破砕能力に応じたさまざまなオプション
・設置場所に合わせてホッパ形状、架台、 脚寸法の変更
にも対応することができます。

機械加工現場のこんな問題を解決します!


切粉破砕機の導入で、このような課題を解決できます。


1、機外チップコンベヤの異常停止が多い

機外チップコンベヤの排出口に破砕機を設置することで
1.切粉を引き込み
2.コンベヤから引きはがし
3.戻りを予防
することができます。

切粉も細かく破砕され減容されます。

その結果、工作機械の稼働率の向上が見込めます。

2、切粉受け箱がすぐに満杯になってしまう

切粉が破砕され細かくなります
・細かくなることで切粉の体積が減る
・切粉受け箱が満杯になるまでの時間が伸びる
その結果、切粉受け箱の回収回数が減ったり、無人加工時間の増加につながります。



3、切粉が詰まりや異常停止

切粉が破砕され細かくなることは異常停止にも効果的です。
パイプコンベヤの屈曲部に大きな切粉が詰まってしまい
集中チップコンベヤの乗継部分で切粉が詰まってしまう
などが解消されます。
細かくなることでパイプコンベヤの曲がり角でも、円滑搬送を行うことができます。

4、労働災害を未然に防止

切粉が破砕され、細かくなることにより、
・切粉同士が絡み合う
・切粉が切粉受け箱の取っ手や縁に絡みついたり、コンベヤ等にひっかかる
などが解消されます。このことにより、作業者が切粉に触る回数そのものが減るため、結果として切粉による切創のリスクが低下します。

切粉処理の3ステップ!遠心分離機と圧縮機とは?

切粉の処理は次の3ステップで効率よく進められます。
1.切粉破砕機
2.遠心分離機
3.圧縮機

破砕プロセス
加工後の金属切粉を破砕機で細かく裁断します。
切粉が均一化されることで
・保管や運搬の手間が解消
・次の遠心分離プロセスでの処理効率が向上する
という利点もあります。

遠心分離プロセス
破砕された切粉は遠心分離機にかけられます。
切粉に含まれる切削油を回収することにより
・切削油を再利用しやすくなる
新しく買う量を減らす
ことができコストの節約になるだけでなく、環境にも優しいのです。

圧縮プロセス
油分を回収した後の切粉は、圧縮機によってさらに体積が減らされます。
小型のブリケット(固まり)状に成形することで
・切粉を運ぶ回数を減らせる
運搬コストを大幅に削減
運搬回数が減るということは、CO2の排出量を減らすことにも繋がります。

これらのプロセスを通して、切粉は最終的に元の体積と比較して、最大1/40程度まで減容可能です(アルミ切粉の場合)。

他の事例:破砕・脱油・自動充填システム導入例


具体的な流れのイメージは次のようになっています。
工場内の集中チップコンベヤで切粉を回収

遠心脱油機に投入できる大きさに破砕

遠心脱油機で切削油を回収

脱油後の切粉を輸送用切粉箱に充填

切粉箱が満杯になると、自動でターンテーブル が回転し、次の空箱をセットすることで、夜間無 人運転にも対応

処理後の切粉は、材料メーカに運ばれリサイクル



経済的な4つのメリットと環境への影響

切粉処理でのメリットを4つにまとめてご紹介します。

① 切削油の再利用で得られるメリット


切削油は金属加工に欠かせない大事な資源ですが、お金がかかる消耗品
しかも円安にともなう値上がりを考えると、さらにムダにはできません。

遠心分離機を使うことで、切削油を回収しムダを減らせます

この仕組みを活用すると、新しく切削油を買うコストを年間で30%も削減できる可能性があります。
経済的にもお得なうえに、資源を大切に使えるのが嬉しいですよね!

② 運搬効率の向上でコスト削減


切粉の体積を最大80%減少。
輸送回数が減り、燃料代や人件費を削減できます。

さらに運搬が効率的になることで、CO2の排出量も減らせるので、環境にも優しい影響を与えます。
サプライチェーン全体がスムーズになるのも大きなメリットです。

③ 脱炭素化への貢献


切粉を適切に処理することは、企業の脱炭素化を進めるうえでとても大切な取り組みです。

切粉の圧縮や再利用を促進することで、輸送の回数を減らし、廃棄物を減らすことができます。
また、輸送回数の削減のみならず、脱油をすれば、切粉再溶解の際の残留油分の燃焼によるCO2発生を少なくできます。
水溶性切削油の場合でも、切削油をしっかりと切ることにより、再溶解の際のCO2発生を少なくできます。 こうした工夫によって、CO2の排出量を大幅に減らすことができるので、環境への優しい一歩につながります。
これからの時代にぴったりの取り組みです。

④ 労働災害の防止にも効果的!


切粉処理を自動化することで、作業員の負担が軽くなるだけでなく、安全性もアップします。

未処理の切粉は鋭くてケガをするリスクがありますが、破砕や圧縮をすると扱いやすい形状になります

これにより事故のリスクが減って、作業環境も大きく改善されます。
安全に働ける職場づくりに一役買ってくれるのが、この仕組みの魅力です。

ENDO破砕機の特長


ここからはENDOの
・一軸切粉破砕機
・二軸切粉破砕機
の特長をご紹介します。

ENDOの一軸切粉破砕機の特長


回転刃と固定刃を組み合わせた一軸破砕機です。
スクリーンサイズはΦ35~15まで選択可能。
回転刃はロータに90度間隔で配置し、固定刃とのかみ合わせを1か所にすることで0.75kWの低消費電力かつ強力な破砕力を実現。
小さいモータ容量でも優れた破砕能力を発揮することができます。

主な特徴

 ■容易なカッター交換
  ボルトを外すだけで簡単にカッタ交換が可能です。
 ■摩耗対策
  回転ロータや固定刃台座などに摩耗対策された部品を採用しています。
 ■独自の制御
  正転逆転を自動で繰り返すことにより、切粉の絡み付きやブリッジを低減します。
 ■粒度/処理能力の調整
  粒度や処理能力に合わせたスクリーン穴径の変更(ECS17-42H型、ECK15-30型)
  が可能です。



ENDOの二軸切粉破砕機の特長


主な特徴

 ■専用カッタ
  万が一の異物混入に備え、割れや欠けが起きにくい切粉専用カッタを使用しています。
 ■コンパクトなサイズ
  中空軸タイプのギヤモータを採用することにより、トルクをダイレクトにカッタに伝えることができ、破砕機をコンパクトにまとめました。
 ■粒度調整
  ECK15-30型は、オプションのスクリーンを選択することで粒度の調整が可能となります。

切粉処理システム


破砕機とコンベヤ、遠心脱油機、投入装置など を組み合わせた切粉処理システムです。
主に次のような目的で使用されています。
1.集中チップコンベヤで集約した切粉の減容
2.集中チップコンベヤで集約した切粉の脱油
3.希少金属(レアメタル)の減容による輸送コストの削減
4.切粉処理に係る人件費の削減

導入事例:インドネシア大手金属加工工場


金属加工の現場では、大量の切粉(削りカス)が発生し、その処理が大きな課題となっています。
特に以下のような問題がありました。
・切粉に含まれる切削油のロスが多く、新規購入コストが高い
・切粉の体積が大きく、運搬コストが増大
・作業スペースが圧迫され、効率的な生産が困難
そこで、インドネシアの大手金属加工工場では、切粉破砕機圧縮機を導入し、効率的な切粉処理システムを構築しました。
その結果、コスト削減作業環境の改善など、さまざまなメリットが得られました。

導入後の成果


切粉破砕機と圧縮機を導入したことで、以下のような成果を実現しました。

① 切削油の回収率が35%向上
遠心分離機による切削油の回収により、ムダなく再利用できるようになりました。

その結果、新しく購入する切削油の量が減り、コスト削減につながりました。

② 切粉の運搬コストが50%削減
切粉を破砕し、さらに圧縮することで、体積を大幅に削減。

これにより、輸送回数が半減し、燃料費や人件費を削減できました。

③ 作業スペースの確保
これまで切粉の保管に多くのスペースを割いていましたが、圧縮処理によって省スペース化が可能になりました。

その結果、作業エリアが広がり、生産ラインの効率化につながりました。



顧客の声


実際に導入した工場の担当者からは、こんなお声も。

このように、切粉破砕機と圧縮機の導入により経済的なメリットだけでなく
・作業環境の改善
・環境負荷の軽減
にもつながります。

今後も、より多くの企業がこうした技術を活用し、持続可能な生産環境を目指すことが期待されます。

FAQ(よくある質問)


Q1: 導入にはどのくらいのスペースが必要ですか?
A1: 通常の設備スペースに加え、メンテナンスエリアを含めて約10㎡が目安です。
Q2: 切削油の回収率はどの程度ですか?
A2: 材質や切粉の状態により異なりますが、最大87~95%程度の回収が可能です。
Q3: メンテナンス頻度は?
A3: 定期点検は年1回、簡易点検は月1回推奨しています。
Q4: 導入後の回収コスト削減効果は?
A4: 事例によりますが、年間で30~50%のコスト削減が期待できます。

まとめ


「切粉破砕機と脱炭素が切り開く持続可能な未来」

切粉破砕機と圧縮機の導入は、企業の経済的負担を軽減しながら、環境保護を実現する革新的なソリューションです。

切削油の再利用や切粉の圧縮による輸送効率の向上、作業スペースの有効活用など、多岐にわたるメリットがあります。

企業の脱炭素戦略において、切粉処理システムはこれからの工場運営のカギをにぎる存在です。

持続可能な未来に向けて、こうした技術の導入を検討し、経済的・環境的なメリットを最大化してみませんか?